地域の祭礼


僕の住んでいる地域は、JRの駅や県庁のそばなので近年開発が進んでいますが、元から居る住人は江戸時代からずっと住み続けている人達なので、田舎臭い風習ものこっています。
5日は地域の春の祭礼があり、僕は去年の5月結婚したので家族の中でただ一人参加することになりました。
僕の住んでいる地域は八雲神社という氏神神社があり、地域の住人は家ごとに神社の氏子になっています。
そして、その家の跡取りの長男が結婚すると、新たに氏子となります。
家族からは神社に行って弁当を食べるだけだと聞いており軽い気持ちで行ったのですが、着いてみたら伊奈波神社の神主2名、雅楽3名、裃を着た神社の総代5名に、スーツ姿の自治会の役員10数名がいました。
若輩者は僕だけで、待っている間は何とも居心地が悪かったです。
10時半過ぎに神事が始まりました。
神社の境内に四方に竹を立て、それを注連縄で囲った中に全員が入り、神主が祝詞をあげた後、神社の拝殿に入ります。
最前列で左右に向かい合うように神主と雅楽が座り、その後ろに総代、最後尾に役員と僕が座り、雅楽が鳴り響くなか再び祝詞をあげます。
何を言っているのかよく分かりませんでしたが、途中で嫁さんの名前と住所が出てきたので、僕が結婚したことを神様に報告していたようです。
神事の途中で、前から順番に二人ずつ出て神主から榊を受け取り、前の棚に持って行きました。
榊を置いた後で二礼二拍一礼をして自分の席に戻ります。
最後に神主より神事の総括があった後、拝殿奥の階段の上にある本殿から三方に乗せてお供物が運ばれてきました。
お供物の中にはバナナやマンゴーもあり、真面目な顔をしたおじさん達が三方をバトンリレーのように運んでいるのはシュールでした。
神事が終わった後は社務所に入り、上座に神主と雅楽が座り、左右に分かれて役員と僕が座り、下座で総代が今回の祭礼の総括と神社の屋根の修復の報告をしました。
役員の中に近所の会社の社長がまぎれており、皆に子供の頭くらいの馬鹿でかい蜜柑を配っていました。
最後に全員でお神酒を飲んで祭礼が終わりました。
神社からの帰りに近所のおじさんに話しかけられ、近況報告がてら話をしながら帰りました。
祭礼の最中は緊張していていましたが、中々面白い体験ができたと思います。